シーカヤックのパドルの選び方について。
シーカヤックを漕ぐために使うパドルは、両端に水かき(ブレード)がついたもので、幅の広いカヤックには長いパドルを、狭いカヤックは短いパドルを使います。また、使う人の体格や体力、用途に合わせて選ぶことになります。
【広告】
パドルの種類は大きく分けて、アリュートタイプ、グリーンランドタイプ、ツーリング用、レーシング用があります。ここでは、一番ポピュラーなツーリング用の平パドルについての説明をします。
パドルの形状と材質
ツーリング用パドルは飛行機の翼のように曲面のあるブレードと呼ばれる水かきの部分と、シャフトと呼ばれる柄の部分からなっています。パドルの材質はプラスチック製のものが主流で、カーボン製の非常に軽いものもあります。
ブレード(水かき)
大きなブレードは、一度にたくさんの水をキャッチすることができるので、すばやい加速やスピードを出すことができますが、その反面、それなりの力が必要であったり、肩や腕に負担がかかったりする場合もあります。
小さなブレードのパドルは少ない力で漕ぐことができますので、長時間漕ぐのが楽だったりします。
また、ブレードの幅や長さによってパドルの漕ぎ角度が変わってきます。細長い形状のブレードの場合はパドルと水面との角度が緩やかに、幅広いタイプのブレードであれば、それよりもパドルを立てて漕ぐことになります。
シャフト(柄)
シャフトは、まっすぐな棒状のストレートシャフトが一般的で、自分の手の大きさに合った太さ、体格やカヤックの幅にあった長さの物を選ぶようにします。また、ベントといって、シャフトの一部がねじれるように曲がったものがあります。初心者のうちはストレートシャフトを選んだ方が良いでしょう。
フェザーまたはアンフェザー
左右のブレードの取り付け角度によって、フェザーか、アンフェザーという違いがあります。フェザーは左右のブレードが互い違いになって角度がついていて、片方のブレードが水中にあるとき、もう一方のブレードが空中でカヤックと平行な角度になるようにして、空気の抵抗を受けにくくしたものです。アンフェザーの場合は左右のブレードが水平に取り付けられたものです。
フェザーが一般的になっていますが、それがベストかというと、そうでも無いようです。向かい風の時はフェザーが良いかもしれませんが、追い風や横風の場合はアンフェザーの方が良いかもしれません。また、フェザーの場合は常に手首を返す必要があるため、長時間漕ぐと腱鞘炎になりやすいという欠点もあります。
市販されている分割式のパドルは、角度を調整できるようになっている物がほとんどですから、自分の漕ぎやすい角度に調整することができます。
お勧めは自分がいつも使う角度を決めておくことです。というのも、とっさのブレイスをするときに、たまたまいつもと違う角度だと、そのまま海中へダイビングという事もあり得るからです。
そのほかのパドル
ウィングパドル
パドルのブレードが翼のような形で、ブレードが水中を移動する際に揚力を発生させ、他の種類のパドルよりも前へ進む力が大きくなります。レーシングで最も頻繁に使用されますが、ツーリングのようなレクリエーションでは用途がかぎられてしまいます。
グリーンランドパドル
グリーンランドパドルは木製のものがほとんどで、幅の狭いブレードは丸みを帯びており楕円形になっています。ストームパドルと呼ばれる短いグリーンランドパドルは、ストロークごとにブレードに沿って手が移動するストロークで使用されます。ストームパドルは予備とし、非常に風の強い場所で使用されます。
初心者のパドル選び
初心者の方は、いきなりパドルを買ってしまわないようにしましょう。上記で説明したように、パドルには色々な種類がありますし、同じ種類のものでも、シャフトの長さ、ブレードの大きさも異なるものがあります。さらに、シーカヤックの幅や長さ、体格、漕ぎ方のスタイルなどによって選ぶパドルが変わってきます。
こちらも、シーカヤックの選び方で説明したとおり、まずは、いろんなカヤックに載って、また、いろんなパドルを使って決めることが一番よい選び方だと思います。
お近くのシーカヤックガイドさんのツアーや試乗会に参加してみましょう。
主要なパドルメーカーと国内の取扱店
パドルメーカー
レンダルパドル ワーナー ダブルダッチ ATパドル マーシャス
取扱店
スクープアウト モンベル レインボウ ソルティーズ カヌーショップぱどる カヤックコウノトリ
以上、「シーカヤックのパドルの選び方」でした。
【広告】